定番スポットはもちろん、視点をかえればまちの至るところにもアートが点在。感性をくすぐるミニトリップへ。

2019.4.22

守山区にオープン!見て触れて楽しむ「体感!しだみ古墳群ミュージアム・SHIDMAU(しだみゅー)」

実は、名古屋市内に200基以上もの古墳があるってご存知ですか? そのうちの66基が守山区上志段味にあります。中には国指定史跡に指定されているものも。そんな上志段味に2019年3月、「体感!しだみ古墳群ミュージアム」がオープン。志段味古墳群の歴史や古墳時代について学べ、さらには実際の古墳に足を踏み入れることも!まさに体感型のミュージアムへ出かけてきました。

 

絵本作家いわいとしおさんが描いた「SHIDAMU大壁画」

 

ミュージアムに入ると、階段に沿って描かれた大きな壁画が目の前に!こちらは『100かいだてのいえ』の著者としても有名な絵本作家いわいとしおさんによるもの。古墳時代の様子を想像して描かれているんだとか。やさしい色合いとやわらかいタッチに引き込まれます。

駆けのぼるイノシシたちは、笑顔で階段を勢いよく上る子どもたちをイメージしているのだそうです。

 

わかりやすく親しみやすい展示の数々

 

1階の展示室では、まず映像が楽しめます。こちらでは志段味古墳群の成り立ちをスクリーンで上映。足元には子どもの目線に合わせて大きな文字で豆知識も書いてあります!

スクリーンの奥へ進むと、志段味大塚古墳に眠る偉大な王の像が!銀色にきらめく甲冑を身につけた姿からは王の威厳が感じられます。

古墳に据え置かれた埴輪のつくり方も紹介。実物資料や尾張の埴輪づくりを再現した映像を見たり、2種類の埴輪を触って比べてみることも。

すぐ後ろには人や馬をモチーフにしたユニークな埴輪の数々が展示されています。こちらの「蓋(きぬがさ)形埴輪」の形は偉い人に差しかける日傘を表しているのだとか。

 

当時の暮らしを感じられる展示も

 

当時の人が暮らしていた竪穴住居)と呼ばれる家は、小さくても頑丈。古墳時代の住居を実寸大で体感できるスペースです。

古墳時代の衣服やヘアスタイルを試して古墳人に変身することも!

 

親子で楽しみながら古墳を学んでみよう!

 

SHIDAMU大壁画の階段を上がった2階には親子向けのスペース「こどもこふん」も。古墳の積み木や絵本、パズルなどで自由に遊べます。

古墳の形に組み立てる積み木遊びで考える力を養うことも!

 

古墳を模したかわいいインテリア

 

「こどもこふん」の隣にある椅子やクッションも古墳形。手触りのいいクッションと椅子でゆっくりとくつろげます。

古墳クッションと呼ばれているこちら。奈良の椅子張り職人・宇宙椅子フクトククニヲさんによるものです。

勾玉や埴輪づくりが日替わりで体験できる「体験活動室」。各プログラムはそれぞれ50分ほど。参加費は500円以下で楽しめちゃいます!(開催日・参加費はプログラムにより異なります。詳しくは施設HP(https://www.rekishinosato.city.nagoya.jp)で確認を)

 

屋外の古墳エリアにある志段味大塚古墳へ

 

館内を見学したあとは、実際に足を踏み入れることのできる古墳を見に行ってみます!

「体感!しだみ古墳群ミュージアム」北側の緑地内には8つの古墳が点在。そのなかでもひと際目立つ古墳が、墳長約60mの志段味大塚古墳です。5世紀後半につくられた当時の姿を復元。古墳の上にはさまざまな形の埴輪が並び、斜面には葺石が貼られています。

志段味古墳群では4つの形の古墳が確認されています。鍵穴のように丸と四角が合体したような形をした前方後円墳や、貝のような形の帆立貝式古墳。まるい円墳や四角方墳。

志段味古墳群のなかでも最も大きな「白鳥塚古墳」は墳長約115mにもおよびます!

志段味大塚古墳に上ると、「円筒埴輪」や「蓋形埴輪」など約500本もの埴輪が立ち並ぶ、壮観な様子が眺められます。

円筒埴輪は古墳を守る結界の役割があったのだとか!

墳丘の上には王の棺も。現在の地面から約2m下で見つかった痕跡から復元されたもの。特別なイベントのときには蓋が開けられ、王の気分で埋葬体験もできます。

奥内外の展示を親子で楽しめる「体感!しだみ古墳群ミュージアム」。古代体験を通して、さまざまな角度から古墳を眺めれば思わぬ魅力に気づくかもしれません!

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